シニア向けの照明計画

シニア向けの照明計画

インテリアコーディネーターの田中です。

今日は、パナソニックさんの【シニア向けライティングセミナー】に参加してきました。

『医療の現場では高齢者といえば65歳以上の方を指しますが、照明計画においては40歳以上は高齢者です。』というショッキングなお話から始まった今回のセミナー。確かにここ一年ほどで、メガネを外したり用紙を遠ざけたりすると文字が鮮明になることが実感として解ってきました(^_^;)

高齢者の目は、単に視力が衰えるだけでなく、明るさを感じにくくなる。逆に眩しさに弱くなる。暗いところへ移動したときに目が慣れるまでの時間がかかる。といった変化があります。

シニア向けの照明計画として注意するポイントは。

1,明るくする。

特に作業面や読書をするところは、若い頃の倍の照度があると良い。

作業面の照度 若年層:300~750ルクス 

       高齢者:600~1500ルクス

2,明かりの色(演色)を調整する。

黄色を強く感じるようになるので、黄色の波長を抑えた器具を使用する。(色温度が6200ケルビン(昼光色)あると文字がとても読みやすくなるそうです。)

Panasonic 美ルック

 

3,眩しさを抑える。

長年紫外線を浴びた目は、タンパク質が固まり反射することで眩しさを感じやすいので、光源が直接目に入らない工夫が必要。

 Panasonic パネルミナ

4,部屋ごとの急激な照度変化は避ける。

暗い部屋に入ってから目が慣れることを暗順応といい、年齢とともに暗順応に時間がかかるようになるので、リビングを明るくしたら廊下も同じように明るくして、差を付け過ぎない。

5,夜はあかるくし過ぎない。

眠りが浅くなるので、寝る前や夜中に起きた時に脳が覚醒しない照度に抑える。

6,段差の付近に明かりを設ける。

などです。

近頃は、調光可能なLEDや、演色性の高い器具、眩しさを抑えた器具も、安価に手に入る様になってきました。

統計によると、65歳以上の方が住んでいる家庭は50%近くにもなるそうです。照明器具の寿命は20年ほどなので、30歳で家を建てたとしても50歳までは器具を交換することも無いでしょうから、その頃には視力の衰えを感じ始めている方もいらっしゃるかもしれません。

将来の為にも、シニア向けの対策も考慮して照明計画ができると良いですね。

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