シンボルツリーの選び方
2024.05.23
家づくり相談室スタッフブログ
Writer
森瀬 将文 一級建築士
建物の外観デザインの写真を雑誌等でみていると、魅力的に見えるものは必ずといってよいほど素敵な外構と植栽が施されています。
特にシンボルツリー等の緑の有無は外観に大きな影響があるので、庭に植物が育つ環境がある場合はぜひおすすめいたします。
では、何を植えよう?まず①機能~目隠し・アイストップ等の機能が必要な場合は必然的に常緑樹となり ( 冬は葉が落ちてしまうため )、選択枝がぐっと狭まります。
次に②丈夫さ耐候性~建物の北側or南側等、日照状況により育つ樹と育たない樹があります。
マツ類・エゴノキなどは太陽が大好きで南の直射日光が当たる場所がお好みですが、モミジやハウチワカエデなどは日が当たりすぎると葉やけをおこして調子を崩します。かといって北側に植えると日照不足でひょろひょろになったりしますので、ここは外構屋さんに現地をみてもらい相談するとよいでしょう。
そして次に③意匠性~常緑樹は比較的 葉が厚く重厚なイメージのものが多く、樹形がかっこよいのは、やはり落葉樹に多くアオダモ・コハウチワカエデ・ヤマボウシなどで、強い剪定なしで美しい樹形を保ちます。意匠性の要素として花が咲く樹や実が生る樹も季節を感じられるのでお勧めです。①② ③の条件を考えるとおなじみのシマトネリコは全てクリアーしていて ( 半常緑樹ですが ) 昨今の住宅に浸透したのもうなずけます。
しかし昨今ではこのシマトネリコの繁殖力と成長のはやさから、近隣に種をまきちらしあっという間に大木に成長してしまうため、魚でいうブラックバス的な扱いになりつつあります。( シマトネリコは台湾や沖縄地方の原産です )
コストも安価でお手頃ですが、環境を考えると他の在来種をおすすめします。
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森瀬 将文一級建築士
一級建築士