秋冬に考える、洗濯後のストレスを減らす。しまいやすさが続く住まいへ
2025.11.06
スタッフブログ

Writer
田中 美奈子 一級建築士
設計部の田中です。
洗濯の中で、負担を大きく左右するのは個人的には「洗った衣類をしまうまで」の工程だと感じています。干すまでの心的負担は少なくても、その後しまう工程で、例えば引き出しがパンパン…だと、デリケートなやる気が一気に萎んでしまいます。畳まれた洗濯物が視界に入り「家事が終わらない感覚」が生まれる原因にもなります。
そのストレスを軽減するために、動線の短縮と、収納の余白を作ることができると良いですね。

動線は間取りで解決。ランドリールームとファミリークローゼットを近くに配置し、畳むための作業スペースを設けること。干す場所から片付ける場所へそのまま移動して掛ける収納ができると、畳む手間をぐっと減らすことができます。乾いた衣類をハンガーのまま掛け替えるだけで片付けが完了するつくりは、気持ちにもゆとりを生みます。
もう一つは、収納に余白を持たせることです。これは、住まい手が自身で衣類を片付けておく必要があります。引き出しがパンパンの状態だと、しまう動作が途端に手間になり、片付ける意欲を削いでしまいます。急に涼しくなったいま、衣替えのタイミングで持ち物を見直し、無理なく収まる量を保てると、日々の片付けが続けやすくなります。特に秋冬の衣類は嵩張りますので、春夏より「しまう動きがスムーズにできる量」に減らすことを意識すると良いと思います。
また、秋冬は洗濯物も乾きにくく、室内干しの機会が増える季節です。サーキュレーターや除湿・換気設備などを組み合わせて、乾きやすい環境を整えておきたいところです。昇降式物干しは使わない時にすっきりしまえるため、空間を多用途に使えます。
洗濯は毎日続く家事です。小さなストレスの積み重ねを、動線と収納で少しずつ軽くしていくことが、暮らしの満足度につながります。無理のない範囲で物を見直し、片付けやすい仕組みを整えること。それだけで洗濯後の気持ちが大きく変わります。
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Writer
田中 美奈子一級建築士
一級建築士猫と夫と暮らし、休みの日は日曜大工な、ガテン系主婦です。
猫と夫と暮らし、休みの日は日曜大工な、ガテン系主婦です。
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